こんにちは。
突然ですが、最近、自宅にアリが発生して困っています。
そこで先日、人生で初めて『アリの巣コロリ』を導入しました。
アリの通り道に置くだけで、我が家に出入りする不躾なアリに毒入りの餌を食べさせ、ヤツらを一網打尽にできるというスグレモノです。
これには初めてお世話になるということもあり、その効果にびっくり!設置の翌日には『コロリ』の中や周辺に、アリの死骸がゴロゴロと転がっているではありませんか。これで我が家に平穏な日々が戻ります。めでたしめでたし。
…だったのは束の間。数日経つと、またもやアリの行列が。
精一杯の憎しみを込めつつ小さな侵入者の往来を眺めていると、『コロリ』の餌には目もくれず、列を外れてウロウロしているヤツらがいることがわかりました。
ヤツらは傍目から見ると明らかに”サボっている”のですが、『コロリ』の餌に興味を示さないサボり魔の存在のせいで(おかげで?)、我が家に巣食うアリ軍団は全滅を免れたのでした。
この”働きアリの中に一定数のサボり魔がいる”法則のことを、『働きアリの法則』『2:6:2の法則』などと呼びます。
働きアリは 2割のよく働くアリ/6割のまぁまぁ働くアリ/2割のサボリ魔 に分かれる。という現象です。
また、この法則の中では、“2割のよく働くアリが、全体の食料の8割を調達してくる”とも言われます。
そしてこの、“原因の2割が結果の8割を生む”という現象は、アリのみならず、我々人間の世界にも存在します。
・全世界の財産の80%は、全人口の20%が所有している。
・世の中のクレームの80%は、20%の人々によってなされる。
などなど。この法則は『80:20の法則』、または提唱者の名前から『パレートの法則』とも呼ばれます。
前置きが長くなりましたが、今回本題としてお話しするのは、この『80:20の法則』は勉強にもきっと当てはまるよ。というテーマです。
もしもこれが正しい考え方であるならば、“勉強で得る知識のうち80%は、勉強時間全体の20%で身に付けている”ということになります。
例えば10時間の勉強の末、テストで100点を取ったとして、そのうち80点は、勉強2時間分の成果です。それに対して、残り8時間の勉強によって獲得できた点数は、わずか20点分です。
一見、「そんなはずはないだろう!」と思われるかもしれませんが、一言に”勉強する”といっても、勉強する時間帯や場所、体調、科目、教わる相手などによって理解の進み方が全然違う、という経験はよくあるものではないでしょうか。
きっと誰にでも、自分にあった環境や考え方、教わり方などがあるはずで、それに合致する勉強ができている時には物事をよく理解できて、そうでない時にはなかなか捗らない。というのは自然なお話です。
80:20という数字は大袈裟に感じられるかもしれませんが、自分にとって効率の良い勉強とそうでない勉強があることや、それらをごちゃ混ぜにしてしまっては勉強時間を無駄に費やしてしまう可能性があることは、なんとなく、意識しておいたほうが良さそうではありませんか?
“20%の効率が良い勉強”と”80%のそうでない勉強”が入り混じっている状態を例えて言うならば、
「10分で出来るだけ遠くまで行きなさい」というレースの中、たった2分間だけ自転車に乗り、残りの時間はわざわざ歩いているようなものです。
どうせなら自分にとっての”自転車”とは何かを理解し、10分間フルで自転車を使える方法を考えたほうが、有利なレースができ、ずっと遠くまで辿り着けそうではありませんか?
さらにこの場合、”10分間フルで自転車を使う”ことが成長の限界かというとそうではなく、次は自転車に乗っている10分間の中に”効率の良い2分と効率の悪い8分”が発生します。そうして次は”効率の良い2分”がどんなものかを理解する(例えば、適切な姿勢で漕ぐと速く進む、など)ことによって、より効率が上がり、もっと遠くまで行けるように…という循環が半永久的に生まれます。
そんな循環を繰り返した末、気付いた時にはこのレースは、「2分自転車、8分歩き」のAさんと「10分バイク」のBさんの戦いになっているかもしれません。Aさんに勝ち目がないばかりか、二人が到達できる位置にはかなりの差が生じることでしょう。
勉強もこれと同じお話で、たとえ同じだけの時間机に向かっていたとしても、その効率によって成果は大きく変わります。
大部分を徒歩で進むAさんが、バイクに乗ったBさんに勝てる筈が無いのと同様に、効率の悪い状態でどれだけ机にかじりついてたとしても、上手に勉強している人に容易に追いつける筈は無いのです。
特に受験勉強中などは「今日は○時間勉強した!」というところに達成感を感じたり、「○時間しかできなかった」と不安な気持ちになったりする人も多いですが、本当に重要なのは「どれだけ効率を上げられたか」「上手に頭に入れる/残す方法を発見できたか」という視点なのかもしれません。
最後にもう一度だけ、”10分レース”にお話を戻しましょう。
10分間の大半を歩きに費やすAさん。この人がどれだけ懸命に、1秒たりともサボらず歩を進めたとしても、進める距離はそれほど長くないでしょう。(5kmくらい?)対して、バイクに乗ったBさんは、簡単に10km先まで到達します。
Aさんが10km地点に到達する為にはトータル20分以上歩かなければならず、その間にもBさんは先へ先へと進むわけですから、Aさんがこのやり方のまま、Bさんに戦いを挑むのはやはり現実的ではなさそうです。
“どれだけ遠くまで行けるか”は、”どれだけ時間をかけるか”ではなく”どれだけ上手に進むか”に依存します。
さて、試験勉強・受験というモノサシで測ったとき、日本国内における最高到達点として『東京大学』が存在します。
僕自身は東京大学を受験したことはありませんが、そのレースにおいて、ある程度効率よく進む手段を持っていることは最低条件であるはずです。
“10分レース”の頂点で、フロンティア(最前線)を走ることを目指す戦いです。みんながみんな、レーシングカーに乗って全力で戦っているようなもので、そもそもそれなりに速い乗り物に乗っていなければ、たとえ24時間365日不眠不休で頑張ろうと、競争にマトモに参加することすらできません。
そんな厳しいレースを勝ち抜いた『東大生』による”出前授業”が9/20(金)、当塾にて行われます。
きっと、今まで自分の周りにはなかった考え方や、物事の見つめ方に触れるいい機会となるはずです。
是非今回の授業に触れて、”レーシングカー”に乗ることを目指してみてはいかがでしょうか!
↓出前授業の主催者、『東京大学フロンティア・ランナーズ(略称:UTFR)』さんについて↓
https://yaimatime.com/otoku/81236/
ちなみに、アリが人間の大きさだったら、歩く速さは時速100kmを超えるそうで。
これだけの速度があれば、”10分レース”でもなかなか良い勝負ができそうです。